このようなことは、VC関連の本やメディアのどこにも書かれていないし、やっているVC自身もハンズオンすれば、いいパフォーマンスがでるはず、と思ってきたところが多いように思う。
しかし、実際にファンドを回収したVCを見ると、積極的な経営サポートを行った、というのは事実であるが、だからといってファンドの資金を回収できること、高いパフォーマンスを出すこと、には直結しないと思う。ハンズオン=ファンドの成功、ということを考えると、やはり公開時に20%程度以上の株式を保有して投資先が公開する、ということが必要であって、結果としてハンズオン的な投資を行っていたことがあるかもしれないが、ハンズオンしたからといって投資回収できる訳ではない、ということなのである。
つまり、ハンズオンが高いパフォーマンスを生む、というのは、投資先の経営支援だけを意味しているのではなく、成功した暁に、きちんとファンド回収できるだけの持分を保有しているか、を意味しているのである。
大ホームランと言えるような優れたベンチャー企業でも、公開時の時価総額が数百億円であるから(このような企業は1ファンド当り1社もあるかないかであるとは思うが)、数パーセントしか保有していないようであれば、大成功案件であってもファンドを回収することができないのである。
偉そうに書いたが、米国、日本の両方投資を何年もやって、ようやくわかってきた。ちょっと遅すぎる気づきではあったが….
コメント