超久しぶりのブログ投稿。フェースブックが出てきてからブログを書かなくなったが、たまには書いてみる。
既に自身で使い始めているテレプレゼンスロボット「Double Robotics」これが非常にいい。今までテレビ会議システムの質(回線速度、マイク、スピーカ)にこだわっていたが、そこまでそれにこだわらなくなった。なぜか。
Double Roboticsは、単にiPadに胴体であるシャフト、そして動き回る為のローラーがついているだけである。回線速度、マイク、スピーカーといったものは通常のインターネットを介したSkype会議と変わらない。つまり品質は高くない。
一方で違いがある。それは、
- 自分だけで起動できる
- 自分で好きな場所に動ける
- 擬人化される
1 自分だけ起動できる
会議を自分で起動できるというのは、一見大したことがないように感じるが、実は大きい。通常電話やテレビ会議システムというのは、一方がコールしても受け手がピックアップしなければ始まらない。しかしテレプレゼンスロボットは常に自ら起動し、会話をスタートできる、実世界のヒトと同じように。実世界では自分が相手に話しかけるのに、相手の了承はいらない。「おはよう」「元気?」「あの件どうなったっけ」と自分から話かけることが出来る。これが相手が了承しないとスタートできないテレビ会議システムとは大きく感覚が異なる。
2 自分で好きなところに動ける
これはもう、本当に自分があたかもそこにいるかのような自由を感じる。僕の場合はシンガポールから東京にあるラジコンを動かしているような、不思議な感覚。プレゼンテーション画面や話す相手が見えにくければ、自分が数センチ動けば良い。これを今までは相手に画面越しの相手にお願いしていた。これはお願いする方もされる方も面倒くさい。椅子の上に座りっぱなしだった自分が立って自由に歩けるようになる。それくらいのインパクトである。
3 擬人化される
Double Roboticsは、ipadとシャフトとローラーがついているだけのシンプルな構造である。ipadが頭、シャフトが胴体、ローラーが足。頭は振り返ることができるし、胴体は伸び縮みして相手の眼に目線を合わせる事ができる。ローラーはカメラで足下の映像をとらえているので、どこに障害物があって、どうよけるか、を遠隔から判断し、話し手に近づいて話をする。これにより、相手から話かけられる量は増える。通常テレビ会議のモニターには誰も向こうからは話かけない。こちらから話かけると返答する、という形である。しかし、Doubleには皆話かけてくれるのである。人間どこまでが機械、どこからがロボット(ヒト)と認識するのか、その境界線はどこにあるか、非常に興味深い。
遠隔でどうリアルなコミュニケーションを実現するか。テレプレゼンスロボットは、画質や音質を上げてリアルさを実現しようとしているテレビ会議システムとは違った形で、そこに実在するリアルさを実現しようとしている。画質や音質を上げていくのではなく、人間がモニター画面からは感じ得なかったヒト的な実在さを追求していくことによって。
その実在さを上げていく機能として個人的に欲しいのは、握手やハグで触感を伝えられる機能。バイブで振動が伝わるだけでも実在感はもっと増すと思う。
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