インキュベイトファンド 代表パートナーのブログ（本間真彦）

ベンチャーキャピタリストの一つの役目

 

ベンチャーキャピタリストの仕事は、同時にいろんな事業の立ち上げに関われることが喜びであり、その経験があるからこそ、起業家のパートナーとして、いろいろな支援ができる訳ですが、

 

最近、スタートアップが順調に立ち上がり成長するには、事業モデルやサービスモデルの選択が非常に大事だなあ、と、より強く思うようになりました。

 

実際同じような時期に投資したスタートアップでも、筋のいい事業を選択している企業は、どんどん成長していきます。逆に、筋の悪い事業では、どんなに頑張っても企業は立ち上がっていきません。

 

もちろん実際にやってみなければわからないことも多いのですが、多くの場合、それなりに机上の議論でも、それなりに大きなミスを防ぎ、仮説の精度を上げることはできます。

 

僕のような投資家の一つの機能は、たくさんのケースを見ている経験から、最速で立ち上がり、大きく成長する事業やサービスのモデルを、起業家が見つける手伝いをすることであると思っています。

資金調達セッション、パート②。CNETの記事。

 

 

「起業家は投資家に早く会いに行くべき」--VCらがスタートアップの資金調達を語る - (page 2) - CNET Japan via kwout

 

”インキュベイトファンドは、gumiやポケラボなどへの投資実績がある。本間氏は同社の投資の姿勢について、投資家としての判断と同時に、（起業家が）やりたい事業なのか、合理的なのかを長い時間かけて話し合って投資するという”

 

”投資対象のジャンルを限定することはないが、重要なのは、「事業としていかに成長するか、そして次のステージを担う大手のベンチャーキャピタルがどのように考えるかを考えること」（本間氏）だという。これらの考え方を合意できる起業家にこそ投資していると説明する”

 

”本間氏は、「起業家が『これは当たる』と思っているアイデアでも、投資家らが結構前から考えていたということはある。まずは一度（アイデアを）ぶつけて、自分の方向を修正する必要はある」と、投資の相談がなくとも、まずは話をしてみるべきだと語る”

 

 

スタートアップが知っておくべき資金の集め方

【TokyoMeetup2012】セッション2 – スタートアップが知っておくべき資金の集め方とは（Liveblog） | Startup Dating [スタートアップ・デイティング] via kwout

 

スタートアップが知っておくべき資金の集め方とは、というセッションに登壇させて頂きました。

 

セッション後の懇親会で、VCのセッションは話がわかりやすくて、勉強になった、と複数の方に言ってもらえたので、ホッとしました。

 

資金調達のプロセスは複雑で、外部に伝わりにくいので、いろんな方にきちんと説明していく必要と義務があるなあ、と思いました。非常に有意義な機会でした。

 

以下のようなことを話しています。

 

• 本間真彦氏（インキュベイトファンド）
  これからの3〜4年で100社くらいに投資していきたい。これからスタートアップを始める人には、インキュベートキャンプに参加してもらい、既に3〜4名のチームが居て、プロダクトが出せそうなスタートアップには3000万円位を投資し、次のフェーズのVCにつなぐようにしている。＜自慢のポートフォリオ＞ gumi、ポケラボ、みんなのウェディング、MUGEN UP  など。

 

 

 

【本間】インキュベイト・ファンドでは、スタートアップとともに、彼らがやりたいことを一緒に考えるようにしている。やりたいこと（ビジネス）を維持しながら、スタートアップがファンドレイズを受け入れられるか、次のステージを担うVCがどのようなことを求めるかを考えながら、当社とスタートアップの双方がOKであれば、投資するという形をとっている。

 

 

【本間】まずは、創業者に個人で出資してもらうように促している。ウェブの世界では、比較的容易に資金調達できるようになったとは言われるが、自分でやろうと思っているビジネスをやるのだから、外部から資金調達する前に、せめて身近なところからでも初期資金を調達できるくらいの意気込みがほしい。

 

 

【本間】自分がヒットすると考えたサービスが、既に存在することも多い。投資家とは早いうちに知り合い、早くいろんなことを知って、必要があれば、ビジネスプランを修正してみるとよい。

 

【本間】スタートアップはスタートして終わりではない。○人のチームを作りたいと思っている人が、成功できるのではないかと考えている。成長をイメージしておくことは必須条件。

 

 

 

 

初めての、インキュベイトキャンプ Demo Day!

 

先日、第２回、第3回のインキュベイトキャンプのDemo Dayが、外部のベンチャーキャピタリスト11名をお招きして、開催されました。こちらからは8社がプレゼンを行いました。

それぞれ、キャンプを行った頃は、まだ起業予定の会社員であったり、構想だけであったようなサービスが、3〜6ヶ月の間に、会社を登記し、エンジニアチームを作り、そしてサービスリリースする、更には既にリピートユーザがいる、月商1000万円規模まで達しそう、といったところまで、各チーム進捗を見せています。

皆初めて会った時は頼りない感じもしましたが、先日ベンチャーキャピタリストの前でプレゼンをする姿を見ると、実に堂々として、皆成長するなー、と親のような気持ち（笑）で見守ってしまいました。

ベンチャーキャピタリストへのプレゼンの機会やその後の増資につなげていく場、というのが主眼のDemo Dayですが、特に、個人的にすごくいいと思うのが、11人のベンチャーキャピタリストがつけてくれる、投資の興味に関するスコアとフィードバックです。

次の増資ラウンドを担うキャピタリストの皆さんから、本当に真剣かつ適切なフィードバックをして頂いており、僕自身の持っていない見方や評価もあり、自分自身も非常に勉強になります。

起業家サイドも、ある一人の投資家から言われたフィードバックやアドバイスなら、納得いかないこともあるし、投資家が間違っている可能性もあるかと思いますが、同じようなフィードバックを複数同時に受ければ、自分を客観視して一度考え直すキッカケにもなるでしょうし、自分自身納得のいく答えも出しやすいと思います。

起業家が真剣にピッチをして、それに対して、ここまできっちりとスコアや個別のフィードバックを様々な投資家から得られる機会。

インキュベイトキャンプのDemo Day。今回は初回でしたが、どんどんブラッシュアップして、起業家とベンチャーキャピタリストが、納得いく出会いと増資への信頼関係が築ける、いい機会にしていきたいと思います！