最近上場を控えた企業へのチェックが厳しくなっている。
その会社自身に問題がなくとも、その会社の利害関係者も100%クリーンと証明されることが求められている。
このまま上場準備・維持のコストやハードルが上がるにつれて、米国のように出口戦略としてはM&Aが中心になっていくのだろうか。未公開における資金が豊富な現在、新興企業にとって資金調達手段としての株式公開の意味は、相対的に減じている。
これは一時的なものなのか、長いトレンドなのか。
Jessica Livingston: Founders at Work: Stories of Startups' Early Days (Recipes: a Problem-Solution Ap)
Flickr、delicious、37signals、SixApart、Gmail、Firefox等、現在の広く使われているウェブサービスが、どのようにスタートしたのか、起業家は何を考えていたのか、をインタビューした本。技術中心のサービス、製品を作りたいベンチャー起業家にお奨め。
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ローレンス A カニンガム: バフェットからの手紙 - 「経営者」「起業家」「就職希望者」のバイブル
投資家や外部資本を受け入れた経営者が、根っこで理解しておくべき指針。経験しないとわからない点も多く、仕事をして読む度に徐々に理解が深まる。
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ポール グレアム: ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち
「デザインで勝負する良い場所は、誰も防衛を確立していない新しいマーケットだ。そこでならあなたは、大胆なアプローチによるデザインと、そして同一人物がデザインと実装を受け持つことで、大きく勝つことができる。マイクロソフトだって最初はそこから始まったんだ。アップルもそうだし、ヒューレットパッカードもそうだ。恐らくどんな成功したベンチャーもそうだと思う。」
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柳井 正: 一勝九敗 (新潮文庫)
日本からの海外展開を本気で取り組む創業社長という観点で参考にしている。会社とは?、働く人の為の組織、等非常に勉強になる。 (****)
内村 鑑三: 後世への最大遺物・デンマルク国の話 (岩波文庫)
人生をどう生きるのか、を考えさせてくれる本。内村鑑三は宗教家であるが、起業家・経営者にとっても、どう事業を作っていくのかの示唆となる。グロービスの堀さんが薦めている『代表的日本人』も良い。 (****)
ジェフリー・A ティモンズ: ベンチャー創造の理論と戦略―起業機会探索から資金調達までの実践的方法論
分厚い本であるが、ハイテクベンチャーの経営を網羅的に知るには良い本。教科書的。 (***)
マービン・バウワー: マッキンゼー 経営の本質 意思と仕組み
経営とは意思である。私の尊敬するベンチャー社長も同様のことを言っていた。内容があたり前に思えるが、基本というか王道。経営上の指針で曖昧になることをきちんと定義している点が優れている。 (***)
Spencer E. Ante: Creative Capital: Georges Doriot and the Birth of Venture Capital
米国のVC業界の歴史がわかる本。1946年ハーバード大学の教授が世界で初めてのベンチャーキャピタル、American Research and Development社を作る。今活躍するVC ファームやVCファンドの仕組みは、彼の成功と失敗の経験を元に作られていることがわかる。彼は欧州を代表するビジネススクールINSEADの創業者でもある。 (***)
Peter Ferdinand Drucker: The Essential Drucker: In One Volume the Best of Sixty Years of Peter Drucker's Essential Writings on Management
ドラッカーの考え方のエッセンスを一冊で知ることができる。会社や組織を作る手がかりを知りたい時に、頭の整理をするのに役立つ指針が多い。
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バートン マルキール: ウォール街のランダム・ウォーカー―株式投資の不滅の真理
投資に興味がある人の必読本。投資とは何か、その歴史、手法を非常にわかりやすく、且つ面白く描かれている。私は大学時にこの本を読んで投資に興味を持った。 (***)
ウダヤン グプタ: アメリカを創ったベンチャー・キャピタリスト―夢を支えた35人の軌跡 (Harvard Business School Press)
ベンチャーキャピタリストになりたい人なら、読むべき本。
米国のベンチャーキャピタリストの思いや考えが綴られている。シリコンバレーも東京もこの職業の喜びや悩みは同じだと感じられ、安心する。バイブル。
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