僕が彼らに話をしたのは、アジアの起業家に足りないのはスキルとかいうものよりも、成功事例の肌感覚ではないかと。
ピッチとか事業コンセプトを考えることは日本も東南アジアも大きな違いはない。
バックグランドも、外資系の銀行でアナリストやエンジニアやっていたり、グローバルなロジスティックスの会社出身だったり、ネット系企業のアジアパシフィックの営業統括をやっていたりと、遜色もない。英語も中国語もしゃべれる。
只、今は皆さんの周りにスタートアップの成功事例が身近にないから、実際、事業を運営して会社が拡大する具体的なイメージを持てていない。腹落ち感がない。
もしみんなの誰かの中から、身近に成功者が出て、1000人規模の大きな会社を作った、リッチになった、という事例が出てくれば、もっと足りないものが見えてくる。悔しいとか羨ましい気持ちも生まれるし、そうなるとより具体的にどうやらなくちゃいけないか、成長や成功までの道筋が見えてくると思う、という話をしました。
実際、シリコンバレーはそのような実例に満ちあふれているし、日本もITバブル以降、ネット業界では成功事例が出てきて、そういったエコシステムの蓄積が少しずつ出来てきた。
シンガポール、インドネシア、タイとか、まだスタートアップの成功事例がない。でも、それは時間の問題。これから出てくるし、そうなると人々の見え方も社会の考え方も変わるんだろうと思いました。
1ヶ月半ぶりくらいのシンガポールでしたが、熱い夜にオープンカフェで美味しいビールを飲みながら、起業家と語りあうのは本当に楽しい。
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