昨日、一昨日とジャカルタで開催されていたスタートアップアジアに参加しました。
700-800名は参加していたかと思われる、大盛況ぶりでした。驚いたのは結構皆きちんとセッションを朝から晩まで聞いていること。中国のスタートアップ系のカンファレンスだと、外で皆話こんでいて中はガラガラ、なんてことがありましたが、そんな感じではありませんでした。
流れとして感じたのは、GoogleやTencentといった大手企業がリージョナルマネージャを採用し、徐々にインドネシア市場を開拓始めているフェーズに入っていること。まだ彼らのオペレーションは話を聞く限り小さいですが、フェースブック、モバイルの伸びを考えると期待値が高い模様でした。
またEコマースはインドネシア人からも海外からの参加者からも期待が高いフィールドで、よく話がでます。人口は2億4000万人。Middle Class(定義はちょっとわからない)の人口は、2007年には5000万人と言われていたが2011年には1億5000万人まで増えている、という話もあり、ここが魅力的な理由です。
一方で、物流、決済がまだまだ未整備なようで、多くのコマースの会社が、オークション的なC2Cの形態でスタートしています。セッションのスピーカーでは唯一楽天がB2B2Cモデルで、日本でやったようなコンビニ配送のモデルをスタートする模様。決済に関しても、独自プリペイド決済、代引き等で対応。クレジットカード決済を含めたペイメントゲートウェイの会社は、この夏サービスをスタートするようです。
個人的一番面白かったのは、外人がどうアジア市場で成功するか、的なセッションの中で登場した、Qunar.comの創業者Friltz氏の話。 Qunar.comは、中国の旅行のサーチエンジンの会社で、2005年に創業され、2011年にBaiduに数百億円規模で買収されています。
成功の秘訣を聞かれていましたが、
1)コミットメントが大事。まずフルタイムの辞めて、自分のお金や家族のお金を投じて事業をやりなさい。
2)中国のような競争の激しい市場ではとにかく競争を避けなさい。
3) 結局競争に勝つには、ずるをするか(Cheat)、自分が人より賢いか(Smarter)、早くやるか(Fast)、しかない。自分はずるもできないし、人より賢くないから、はやくやることを心がけた。
また逆に失敗したことは、
1)間違って採用した人をクビにせず、長く社内にとどまらせたこと 。
2)売上・利益よりも成長をもう少し意識すべきだったこと(これは彼は前回ドットコムバブル時代の反省から、利益重視で事業を立ち上げたようです。これからの起業家は逆かもしれません)
外国人が中国やアジア市場で事業として成功するには、変にバイアスを持たず、特別なことをやるのでもなく、非常に当たり前の話をしっかりやる、そういったトーンで話していたことが印象的でした。
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