先日、出張の際に「やらないこと」から決めなさい、という本を読んだ。著者は、小山昇氏。株式会社武蔵野の社長。全国で公演したり本を書いたりもしているカリスマ中小企業社長。
飾った経営本、偉大な経営者本ではなく、中小企業社長の本音ベースのエッセイのようなもの。中に私が日頃から思っていることが書いてあった。以下、本文抜粋。
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一般に、経験の浅い人には考えるための材料が不足しています。「考える」という行為は、過去の体験・経験の結果を自分の頭の中から検索し、それをアウトプットすることにほかなりません。したがって、その基礎になる体験・経験が乏しいと、どんなに時間をかけても良いアイデアは出てきません。
剣道や柔道、茶道や華道など、「道」とつくものが日本にたくさんあります。どれも「形から入って心に至る」が上達の早道です。そのためには「守・破・離」が大切です。
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非常によくあるケースとして、若いエンジニア・起業家が事業ドメインを決定し、オリジナルの製品・サービスを作ろう、と模索する。その思いや努力は貴重なものである。それを見つける為に人と会ったり、本を読んだりすることも大事ではある。
しかしそれは基礎があってのもの。基礎となる経験値がないのであれば、時間をかけても自分の腹に落ちるアイデアにはならない。
お奨めしたいのは、人と議論したり、本を読んだりすることで、自由にアイデアを構築しようとするのではなく、まず徹底的に「成功の型」を学ぶことである。
既にベンチャーで成功している会社、事業モデルを徹底的に研究することである。およそ経験のある経営者というのは、この型のパターンをたくさん持っているか、その成功パターンを実体験している。
それをベースに自分の事業を組み立ててみる。それは以前のアイデアよりも実行可能性が高くなっているだろう。
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