最近読んだ本で、日頃感じることとシンクロした部分があったので、書いておきます。
それは、「21世紀の国富論」という本で、その中のベンチャービジネスについての記述があります。
著者のデフタパートナーズの原丈人氏は、シリコンバレーで活躍する日本人ベンチャーキャピタリストです。私もカンファレンスで数度お見かけしたことがあります。
彼は、ベンチャービジネスは、以下の三者で構成されると言っています。
・ビジョンやアイデアをもっている創業者
・これに出資するベンチャーキャピタル
・企業のマネジメントを担う人々
そして、その三者が等分に株式を持つようにすることが重要だと述べています。
日本では、ビジョンやアイデアをもっている創業者とマネジメントを担う人がほぼ同じ人物であることが多いです。一人オーナー状態です。
それはそれで、一人の人間としては素晴らしいのですが、それ故にシリコンバレーのベンチャーに比べ、会社の発展性に欠ける場合があります。
優れたビジョンやアイデアに固執できる能力と、企業のマネジメントをしていくことは、しばしば相反する概念だからです。
創業者にとって大事なことは、自分で全てコントロールすることに固執しすぎないで(起業家の姿勢としては間違っていません。度合いの問題です。)、
ビジョンやアイデアに自信がある人であれば、マネジメントを担える人物を、
マネジメントに興味がある人であれば、ビジョンやアイデアを任せられる人物を、
仲間にむかえる。
そうすることで、自分が生み出した企業が、自分の能力を超えてより意味のあるものになっていくと思います。
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