インキュベイトファンド 代表パートナーのブログ（本間真彦）

シリコンバレー発祥の地

シリコンバレーの発祥の地は、どこかご存知でしょうか？

1939年にビル・ヒューレットとデイビッドパッカードが、HPを創設したガレージだと言われています。HPはそれを会社を改装し、今も会社の資産をして保存しています。

素晴らしい。さすがエクセレントカンパニーです。中の詳しい様子は、ここから聞けます。

シリコンバレーは、このような伝説的な人物がおり、それを継承し続ける文化が形成されているように思います。

かのSteve Jobsが、アップルコンピュータの追放された際に、シリコンバレーの偉大な文化に泥を塗ったとして、同氏に謝罪に行った、と言っています。それくらい、同地の起業家は、その地の先人達やその作った偉業に敬意を払っている、ということでなのでしょう。

日本の産業界においても、これ程伝説が色濃く残っている場所があるのでしょうか？

日本においては、ソニー創業者の井深氏の作った、設立趣意書なるものは、やはり技術ベンチャーに大きな影響を与えているように思います。

が、広く文化として残っているとは言い難いところもあります。

日本でも伝説となる起業家が生まれ、良い文化を継承していく人が続いていく、そのような流れが出来る。。。。

そうなるといいなぁ。いや、そうなっていかないといけないでしょう。

ベンチャービジネスの構成要素と会社の発展性

最近読んだ本で、日頃感じることとシンクロした部分があったので、書いておきます。

それは、｢21世紀の国富論｣という本で、その中のベンチャービジネスについての記述があります。

著者のデフタパートナーズの原丈人氏は、シリコンバレーで活躍する日本人ベンチャーキャピタリストです。私もカンファレンスで数度お見かけしたことがあります。

彼は、ベンチャービジネスは、以下の三者で構成されると言っています。

・ビジョンやアイデアをもっている創業者
・これに出資するベンチャーキャピタル
・企業のマネジメントを担う人々

そして、その三者が等分に株式を持つようにすることが重要だと述べています。

日本では、ビジョンやアイデアをもっている創業者とマネジメントを担う人がほぼ同じ人物であることが多いです。一人オーナー状態です。

それはそれで、一人の人間としては素晴らしいのですが、それ故にシリコンバレーのベンチャーに比べ、会社の発展性に欠ける場合があります。

優れたビジョンやアイデアに固執できる能力と、企業のマネジメントをしていくことは、しばしば相反する概念だからです。

創業者にとって大事なことは、自分で全てコントロールすることに固執しすぎないで（起業家の姿勢としては間違っていません。度合いの問題です。）、

ビジョンやアイデアに自信がある人であれば、マネジメントを担える人物を、
マネジメントに興味がある人であれば、ビジョンやアイデアを任せられる人物を、

仲間にむかえる。

そうすることで、自分が生み出した企業が、自分の能力を超えてより意味のあるものになっていくと思います。