放送業界の公共性、モノ作りの議論について、考えたいと思う。
先週末・今週とテレビを見るにつけて、「放送は公共のものだから特別なんだ、放送はモノ作りをしているだから儲かるとかそういう問題じゃない」という議論が、結構真面目に議論されていた。
私はマスコミや放送といった業界に属したことがないので、内部の人の気持ちは良くわからないが、外部の様々な業界を見ている立場から見ると、ちょっと何か不思議な感じがした。
そもそも制作の多くを外注しているからこそ、マスコミは利益率の高いわけであり、モノ作りというより、モノを編集して流すという点では、流通に近い気がするし、また公共性という点からしても、通信、電気、ガス、水道といったライフラインと比べてみても、特別公共性が高いと認識していなかったからである。
トヨタ、ソニーだけでなく、世の中の会社で本当にいいモノ作りをしている会社はたくさんあるし、車、パソコン、携帯のようにインフラとして本当に重要になってきている業界もある。そのような会社の社長や社員が、「うちはいいモノ作っているから、儲からなくても良い」という発言をしているのを聞いたことがないし、市場で発言でもしたら大変なことになるだろう。いいモノを作っていかに儲けるか、という次元で考えることが求められているように思う。
そういう意味で、ホリエモンが勝つとか勝たない、とかの議論ではなく、マスメディアも変わっていく、ということが段々わかってきたのではないか、と考えている。
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