先日に引き続き、シンガポールのクリエイティブ専門の高等専門学校を訪問しました。
中学校卒業レベル年齢の生徒に、3年間ゲームやアニメ、映画の業界で働けるようなスキルを身につけさせる4年制の学校です。
そこのディレクターが、いろいろと教育の事情を話をしてくれました。 『シンガポールは過去初等教育で理数系の教育に非常に力を入れてきていた。シンガポールの生徒は、算数のテストは過去世界トップクラスの成績。そのメソッドに基づいた教科書(Singapore mathと呼ばれる)は、アメリカ・カナダ両国の約2000校で教科書として使われている。それはそれで成果がでた。
一方、最近は初等教育で、付加価値の高いクリエイティブ、デザイン領域の人材育成に力を入れ始めている。実際ハリウッドやサンフランシスコで活躍するシンガポール人のクリエイターやデザイナーも出てきた。
また、政府機関もゲーム、アニメ、映画といった産業やその人材育成に多くのリソースを割いている。 MDA(Media Development Authority)という政府機関もあり、アニメ、ゲーム、映画といったベンチャーやプロジェクトの助成や支援を積極的に行っている。
この領域に取り組み始めたのが最近なので、まだまだ北米や日本には追いついていないが、いま政府がいい方向(right courseと言っていました)に教育投資を行っている。
シンガポールは政府の方針が、一般社会人の隅々まで浸透しているところが、面白いです。付加価値の高い人材育成にはかなり危機感を持って取り組んでいる国だと思います。
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