会社は経営者の器以上ならない、といっても、なかなか比較感もなく、器の大きい小さいはわかりにくいものである。
たまにあの社長はすごい、といった話になることもあるが、先日まさに会社は経営者の器で決まる、ということを感じる瞬間があった。
それは、仕事の流れで、ある上場しているベンチャー企業の役員同士を引き合わせた時のことだ。こちらとしては両者がうまく協業できるのではないか、との思いから、両者でミーティングを持ってもらった。
片方の企業の役員は、事業をどのように大きくするか、まだ改善や改良の余地はないのか、その事業戦略について議論しようとしていたのに対し、もう片方の企業の役員は、企業の戦略や成長はボチボチで構いません、自分が自由きままに経営ができるのが大事です、といったトーンだった。
当然議論が噛み合わず、なんとも実の無いミーティングになってしまった。私も紹介した手前、なんとも片方の企業の役員には申し訳ない結果となった。
両者とも上場ベンチャー企業の役員であるので、全く駄目な筈は無い。しかし、両者の差は歴然としている。どんな会社にしていきたいのか、どんな事業を作っていきたいのか、どんな機会を社員に与えていきたいのか。考えているスケールが全然違う。話すトーンや顔つきまで違って見えた。
会社を立ち上げるというレベルなら、両者の差は余りわからないのかもしれない。しかし上場後更に成長させていく、という次元になると、差がつき過ぎてしまう。同じベンチャー企業の役員といっても、こうも発想が違ってしまうのか、と正直驚いた。
そして、当然のことながら、両者の発想や事業に取り組むスタンスの違いが、如実に会社の業績や成長の差に現れている。
経営者の器、ということを改めて認識させられた一日だった。
大変興味深い記事内容ありがとうございました。
昔とある有名経営者の方から、「経営者が目線をあげないと社員はかわいそうだよ」
といった話を真剣にされたことを覚えています。
投稿情報: 高野秀敏 | 2009年5 月20日 (水) 11:36
興味深い記事ですね。さかのぼって拝見いたしましたがためになりました。村松さんの知り合いです。
投稿情報: 三好 | 2009年5 月29日 (金) 09:42
三好さま、コメントありがとうございます。村松さんには大変お世話になっています。
投稿情報: 本間 | 2009年6 月 1日 (月) 14:15