迫りくる不況に対して、ベイエリアの一流VCである、Sequoia Capitalから投資先企業のCEOへ、以下のようなメッセージが出されたようだ。全56ページの大作である。Techcrunch参照
.バフェット流を文字って、WALL STREET(金融市場)、MAIN STREET(実体経済)に加え、
YOUR STREET(投資先のCEOである、あなたのとる選択)を付け加えて説明している。
WALL STREETは、米国のマクロ市場の推移に関するデータが豊富にある。ここは今のサブプライムのおさらい。すごいデータが並んでいる。
MAINSTREETでは、ベンチャー企業が直面する実体経済に関するデータである。
・大まかには、
→90年代前半、2000年過ぎ、それ以来の悲観的な予測指標が強い。
→V字回復には時間がかかる。
→米国経済成長を支えてきたConsumer Spendingが減速傾向にある。
というメッセージである。
・広告、コマースの減速、企業のIT投資が減速する、ということは、多くのベンチャー企業が
狙う市場でもある為、事業成長に直接影響を受けてくる。
・不況をうまく乗り切った企業の特徴。37、38ページのAmazonとBuy.comとの比較、SalesforceとSiebelとの比較が興味深い。
→ビジネスモデルが確立している(この2社の場合は、継続的に積み上げるIncrementalなモデルが不況時を乗り切ることができる)。
→バブル前後を通して営業費用は比較的フラットである。
→不況後に耐えた後、利益成長体制が確立した。
最後に、YOUR STREETは、それに対するベンチャー企業の対処についてのメッセージである。
・SURVIVAL OF THE QUICKEST。
→今すぐコストを抑えられる企業のみが生き残れる。49ページのチャートを本当に実行できるのか。今すぐに徹底してできるか、CEOの力量が問われていると言える。できない企業は、高コスト構造を維持し続け、Death Spiralに入る。
・NO ONE MOVES FAST ENOUGH。
→不況時は焦る必要は全くない。多くのベンチャー企業経営者は焦り過ぎる。不況時は、成功企業であるシスコ、アドビ、ヤフー、アマゾンですら、営業費用をきちんと抑えて事業経営を行っていた。いわんや、成功モデルが確立していないベンチャー企業なら、尚更のこと。
・Sequoia Capitalのエースキャピタリストのメール。
→2000年のバブル崩壊期と今は同じことが言える。Batten down the hatch(船のハッチを閉める)という表現を使っている。12ヶ月のキャッシュリザーブが最低限必要。
最後に、投資先企業のCEOへ、
”GET REAL OR GO HOME”(現実的になれないなら、家に帰れ)
Sequoia Venture Capital Warning to CEOs - Get more Business Plans
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