シリコンバレーのトップベンチャーキャピタルのクライナー・パーキンス(Kleiner Perkins)が、Green Growth Fund”を立ち上げるようです。
PEHubの記事には、「invest in later-stage cleantech opportunities. It also may do select public investments, carveouts and spinouts」と書いてあります。
私が注目したのは、環境、クリーンテック分野への投資が加速している、ということではなく、むしろシリコンバレーのTop Tierファンドが、プライベートエクイティ、PIPE(Privte Investment in Public Entity)、つまり公開株投資、等の手法を使い始めた、という点です。
Sun、Netscape、Amazon、Googleと、会社をbuild upすることを是としてきた彼らも、プライベートエクイティ的な手法も多少使い始めよう、ということになるのでしょうか。
以前、同様のエントリーを書きましたが、いろいろな意味で業界が変わってきているのでしょう。
以下もまた、アーリーステージ型のベンチャーキャピタルとしては異例なことではありますが、レータステージ専門のチームを作る為、Goldman Sachsのような投資銀行から人を採用し始めているようです。
「KP is also hiring a dedicated team with more experience in late-stage finance」「They recently hired a team from the Goldman Sachs Special Situations Group」
一方で、VentureBeatに書いてあるように、クリーンテックは、多くが製造・生産技術をともなう為、ベンチャー企業として拡大するには製造ラインを確保しなくてはならないこと、等を考えると、巨大な資金が必要になります。以下参照。
「Many environment-related projects, including solar thermal, electric cars and bio-fuel manufacturing, require huge amounts of capital. Kleiner had earlier raised $200 million to invest in early-stage green companies, but it doesn’t have enough money to invest large chucks of cash in more mature companies as they move to manufacturing stage」
日本で考えると、環境関連の技術は、大企業の研究部門や子会社に良い技術があったりすると思うので、よりその傾向は強いでしょう。
環境、クリーンテックのイノベーションは、従来のアーリーステージ的な投資手法ではカバーできない、ということなのかもしれません。
いづれにせよ、世の中の動きに合わせて投資手法は多様化している。
新しい業界・領域でイノベーションを起こす為に、投資会社がその投資手法を変えているのだとすれば、非常に面白い動きだと思う。
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