ウェブビジネスのセオリーについて、まとめてある資料を発見。なかなかうまくまとまっており、頭の整理に使える。
始めはありきたりなウェブ2.0の説明だが、後半は、CGM系のウェブサービスを運営する人には使えそうなデータがある。
Powered by Hot.Docs---web2.0ビジネスモデル
P21のTypical business model(典型的なビジネスモデルについて)
これらのビジネスモデルは、既にある程度認識されているものであるが、2番目の中小企業へのサービス販売のモデル、3番目のデータの販売のモデルは、これから日本でも増加しそうであるし、7番目の有料課金モデルは、日米問わず、今後より多くのサービスが採用していくのではないか。
P27のExpansion strategies(拡大戦略について)
これも特に珍しくもないが、2番目のオープンソース化、3番目の開発者コミュニティの構築、5番目の他社サービスへのプラグインの提供、はあまり日本ではない。エンジニアコミュニティが断絶しているのか、発達が十分でないのか。コミュニティ間の横のつながりを作り、ウェブサービスを立ち上げる、という大きな流れが日本でも出来るのか、大きな問題である。
P29のExample of revenue X(売上構成の事例について)
このデータは面白い。
特定のコミュニティにターゲットを絞り、ユーザーへ価値提案すること。継続的な利用、有料サービス、口コミ、広告、スポンサー収入が加速されるように、サービスを組み合わせるのが重要だ、と書いてある。
もしこの売上比率の数字(40%:有料サービス、42%:Google Adsense、10%:純広告・スポンサー、5%:テキストリンク、3%:アマゾン等のアフィリエイト)が、典型的な米国Web2.0サービスの売上構成だとすると、日本のウェブサービスの売上構成比とは違っているのではないか。日本ではAdsenseがここまで大きな収益源になっているサービスは少ないだろう。
P34のTypical web2.0 problems(良くあるウェブ2.0の問題点について)
これは、確かにそうだ。3番目の新サービスへユーザが目移りして去っていってしまう問題と4番目のユーザのアテンションの獲得競争、にどう対処するかは日本でも難しい。
P37のSocial objects connect people(表現ツールが人をつなげる、について)
Social objectsとは、ブログ、ビデオ、写真、twitter、といったもののようです。ユーザへの招待をプレゼントに仕立て上げる、見る人(ROMユーザ)ではなく、ウェブサービスを使って表現する人の方に課金する。
P39のParticipation inequality(参加者は同じではない、について)
これは実際に立ち上げているCGMサイトでも実感している。作る人は全体の1%、10%が共感共鳴してくれる人、100%が消費する人、という分布。皆が同じ熱さでコミュニティに参加してくれる訳ではない。その分布比はこのようなものだそうだ。
まとまりがないエントリーになってしまったが、ウェブサービスを設計したり、立ち上げたばかりのエンジニアや経営者は、再度これらのセオリーに沿って、自身のサービスを見直してもよいのではないか。
最近のコメント